特定調停の実際

特定調停の実際 2002(平成14)年ころまでに、日本全国の簡易裁判所で非事業者の個人である 債務者が申し立てる特定調停については、標準的な処理方法が確立したとみられる。 それは、申立人から家計の状況を聴取した上で、 毎月の収入から相当な生活費を差し引いて支払原資を算出し、 この支払原資を各債権者の債権額に応じて比例配分することによって 各債権者に対する毎月の支払額を算出するというものである。 そして、各債権者の債権額は、みなし弁済の成否にかかわらず 一律に利息制限法所定の制限利息で引き直して算出し、 かつ、申立日(調停成立日又は17条決定の日とする庁もある。) 現在の引直し後の元本利息及び遅延損害金の合計額をもって固定して、 将来利息は含めないのが通例である。 期日の進行としては、裁判所は、申立てを受け付けると、 第1回調停期日を指定して申立人を呼び出すとともに、 債権者である相手方らに取引経過の開示と制限利息による引直し計算とを 第1回調停期日までに提出させる。 調停委員会は、第1回期日において申立人から家計の状況を聴取し、 支払原資を確定して、第2回調停期日において調停条項案を作成する。 これを期日間に各債権者に提示して意向を聴取し、 第3回調停期日において各債権者との調整を行い、 その結果に基づいて17条決定をする例が多い。 大まかな傾向としては、支払期間が4年を超えるような内容の17条決定は 相手方らから異議が申し立てられる可能性が高くなるようであるし、 日賦貸金業者は制限利息による引直し計算を迫られると 収益が激減するため強硬に約定利息による債権額の算出を要求し、 制限利息による引直し後の債権額を基に17条決定がなされても、 これに対する異議を申し立てたりする。 ただ、異議を申し立てた相手方も、17条決定に沿った入金が続いている限り、 申立人に対して債務の一括弁済を請求したり、 訴えを提起したりすることは差し控える場合も多く (もちろん、17条決定に異議を申し立てた以上、      相手方に請求を差し控える法律上の義務まではない。)、 異議の有無にかかわらず17条決定に沿った入金を続けるよう申立人に指導している庁も多い。
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